ブログネタ: ここ10年で評価できる総理は?
小泉総理。賛否両論という感じで、悪く言う人も多いけど、この人しかいない、というのは自明の理ではないかな?好むと好まざるとにかかわらず、日本は必ず小泉路線に戻るしかない、と思っている。
まず、昭和から平成に変わる時に、日本はバブル景気とその崩壊を経験した。それ以降の平成日本は、失われた20年と言われ、一貫してくすぶり基調。
その落ちぶれ日本の20年の中で、まるで奇跡のように、いざなぎ景気を越えて景気拡大した時期がある。小泉時代。
小泉時代というのは、それまでバブル崩壊で生じた金融機関の不良債権を、ズルズルと不必要にひきずってきたんだけど、竹中平蔵が主導して問題を終わらせることに成功した。これで日本の再浮揚の下準備が完了した。
さらに小泉時代には、積み重なる財政赤字の問題に取り組んだ。これは本当にシャレにならない問題で、3日前に格付け会社S&Pが日本の国債の格付けをAA-へと格下げした。菅総理の「そういう問題には疎い」発言は有名になった。小泉さんはこの問題を大きく取り上げた。これは小泉の2代前の橋本首相が果敢に挑んで、大失敗して政権が倒れた問題だ。ここで小泉首相は、骨太の方針で、まず1年間の国債発行を30兆円以内に抑え、次に2011年までに、国債の利息の支払いを除いた基礎的な収入が支出を上回るようにする、という路線を確立した。実際、小泉政権の最後の年に、国債発行を30兆円以内に抑えた。
普通、緊縮財政をすると景気を冷やす効果があるが、それを、規制緩和や、効率の悪い官から、民間に仕事を移すことなどで、景気をかえって拡大させることに成功した。これは小泉の強い意志と、竹中の的確な経済政策によって達成された成果といえよう。本当にすごい。この右肩下がりの日本をここまで再生させた。
しかし、麻生時代に起きたリーマンショックの影響で、骨太の方針は放棄された。それを引き継いだ民主党政権は無責任にも、国債発行をなんと44兆円なんて巨額のままで、子ども手当なんていう、財源のない長期的な財政を組んでしまった。一年間5兆円という巨額の手当だ。それをやりながら、官総理、日本国債の格付けが下がったことに「そういう問題には疎いので」発言。財務大臣の経験もある首相の言うことではない。疎いんなら、税収より借金のが多い予算を組んでる場合か??ほんとに無責任にもほどがある。
さて、こういう小泉路線に、文句も多いけど、情けないものばかりだ。
地方を切り捨てた、という。でも、地方がなぜ食っているのかというと、はっきり言って東京都民の税金で食っている。つまり、国からくるカネがあるから地方が食っていける、という体質ができていた。これ自体情けない体質だ。たしかに長年続けてきたアメを急にあげなくなったら地方はつらくなるだろうけど、「そうか、こういう時代になったんだ」っていうふうに、早く発想の転換をすべきなのだ。それを、小泉時代に国が地方に、東京都民の税金をくれなくなったから小泉けしからん、というのは、言ってて情けなくなってこないのか?地方というのは人間としてのプライドがあるのか?自助の精神というのはないのか?東京都民に食わせてもらわなきゃ生活能力すらなくす、という自分たちのふがいなさについて考えることはないのか?
商店街はシャッター通りが増えたという。これは不況だというけど、売れてる店は売れてる。ユニクロとか、コンビニとか、牛丼屋とか。ネットの通販とか。つまり、昭和時代から同じような商品を、ほこりをかぶった状態で売ってて、そんなビジネスモデルが崩れたんだと思うよ。これは不況なんじゃない。げんに小泉時代は好況だったにもかかわらず、そういう商売は成り立たなかった。自分たちのビジネスモデルが時代遅れになったのを棚にあげて「これは不景気だ」と言うのは、傲慢ですらある。自分たちは変わりたくない。時代が逆戻りして、また自分たちの旧態依然とした店に戻って物を買え、って言ってるのも同じだから。
格差が拡大してるのは小泉のせいだと言う人もいるけど、格差拡大の傾向は小泉時代以前からハッキリとあったし、また世界的な傾向だ。工業社会時代は、どの国も、程度の差はあれ、格差は縮小する傾向にあった。しかし工業時代が終わり情報時代、IT時代になったら、どの国も例外なく、格差は拡大した。つまりこれは政治が左右できる問題ではなく、社会の問題なのだ。これに政治が取り組まなくてはいけないのはその通りだけど、その解決策は、世界のどこにもない。それを、小泉が格差を拡大させた、というのは無知な指摘だ。
また、郵政民営化がいけないという。これも、時代の移り変わりから、もはや郵政事業を役所がやってる時代じゃなくなったということを理解できない人たちが多い。もともと郵便事業は、赤字体質で、それを年賀状の売り上げだけでなんとか1年の収支をトントンにできるかどうか、という感じだった。それが、携帯のメールとか発達して、あけおめ、で済ます人が出てきたから、年賀状の売り上げは激減した。メールの時代に手紙とかハガキが流行るわけがない。また、ゆうちょだって、ずっと昭和時代には大きな利益を出していた、と誇らしげに言う人がいるけど、これは国民の不当な負担の上にできていた利益だ。つまり、郵貯の貯金をどこで運用するかというと、ぜんぶ大蔵省に渡して、大蔵省が、国の独占的な事業にそれを貸していた。国が独占的な事業をするから、民間よりも割高で非効率なサービスだから、国民は、それを利用するしかない。そこで国民が払った割高なカネが、郵貯の利益になっていた。しかし、そういう非効率なことをしててもしょうがない、ということでこれはとりやめになった。残ったのは、貯金の運用の経験なんてまったくない郵貯の職員だった。資金運用なんてド素人ばかり。そういうビジネスモデルが、この苦しい時代に成り立つわけがない。
また、郵貯の預金を市場に開放したら、国際的な悪徳ファンドがそれを利用して、ユダヤが云々という、マンガみたいな恐怖心を植えつけようと必死で単純な人もいる。たしかに、ハゲタカファンドという人もいるが、この経済は、投機的な動きもあることも前提として動いている。それに、時代がすすむにつれてそういう動きをけん制し抑える知恵もノウハウも発達していく。それに、悪徳ファンドは外国にしかいない、ユダヤばっかだ、というけど、じゃあ日本国内の村上ファンドとか、ホリエモンみたいなのはどうなのよ?と。日本人だったら悪いことしても怖くなくて、外国人だといけない、って何それ?という感じだ。単に外国のことだから日本人は無知だろうから、ということを利用していたずらに恐怖心をあおるという幼稚なことを言ってるにすぎない。ほんと幼稚。
総じて、小泉批判をする人というのは、昭和時代の古きよき時代に戻れよ、あの頃はうまくいってたじゃないか、ということにつきると思う。しかし、もともとそういう路線が行き詰まったからバブルの崩壊があったのだ。IT時代をやめて工業社会に戻るなんてことができるわけがない。ありえない、後ろ向きの批判をしている。
今の時代を簡単に言えば、昭和の工業社会時代、平成の情報社会時代。そう移っていく中で、新しい問題を解決しながら、先にすすんでいくしかない。しかし、今の日本からは後ろ向きの発言が目立つ。「もう一度昭和に戻ろう」という発想だ。
昔、第二次大戦の前あたりに、日露戦争時代の成功体験を持った年寄りたちが軍隊の中で残っていて、「日露戦争の時はこの武器で勝てた。今度もこれを使おう」みたいな時代錯誤の提案をしていたという。時代の進歩を織り込まないと、こういう時代錯誤の発想になってしまう。「成功の記憶を捨てろ」ということだ。今の日本を駄目にしているのは、そういう後ろ向きの発想でものを考える人たちだと思う。

最近のコメント